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統合失調症と自覚

もし、風邪をひいたら、自分が病気になったことがわかります。では、統合失調症になったら、なぜ自覚がないのでしょうか。

わたしたちは、他人とコミュニケーションすることができます。それによって、相手の考えを理解することができますし、自分の希望を伝えることもできます。また、コミュニケーションによる信頼関係を築くことによって、安心して暮らしていくことができます。ここでは、自覚するという行為が、とても簡単です。

ところが、統合失調症になって、はじめに障害を受けるのが、コミュニケーション部分なのです。さらに、まわりのひとたちと、共有しているものへの信頼も失われていきます。統合失調症の症状が出てくると、患者は自分の心の中を、客観的にみることができなくなってしまいます。

つまり、まわりのひとと自分をくらべることが困難になるのです。自覚するという行為は、とてもできません。自分の心でおこることがすべてになり、それを訂正することができなくなります。

統合失調症が発症しようとしているとき、心には余裕がありません。まわりはいつもと全然違った様子をしていて、人々はまるで宇宙人のようにおかしな感じがします。もしかして、世界中のひとに、宇宙人がのりうつっていると感じるかもしれません。

家族が病院へつれていこうとしても、そこで体にのりうつられてしまう、としか感じられないでしょう。病院で注射をされたら、殺されるような恐怖を味わってしまうものなのです。このように、統合失調症は自分を見失ってしまうので、病気の自覚もむずかしくなります。
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