その他の妄想1:注察妄想・追跡妄想

統合失調症における症状は、おおまかに「陽性症状」と「陰性症状」とに分けることが可能です。そのなかでも陽性症状には、知覚の障害があります。

実際には存在しない知覚を、実際にあるものとして体験してしまう症状を、幻覚とよびます。幻覚を感じているときは、知覚しているものが、外部からきているように感じます。ですので、知覚の原因とされるものが、本当にあると考えてしまいます。悪魔がとりついた、霊が話しかけてくる、宇宙人がたずねてくる電磁波がきこえてくるなど、妄想的な考え方をしてしまうのです。

妄想性障害は、たいてい成人してから発症します。妄想内容はそれほど奇異なことではありません。食事に毒を盛られる、感染させられる、いつも後をつけられている、恋人に裏切られるなどです。本当に起こるようなことを含んでいるのです。

妄想性障害のなかに、注察妄想があります。注察妄想は、いつも誰かに見張られていると思いこむことです。人が集まっているところでは、すべての人が自分を観察していると感じてしまいます。まるで周囲がスパイのように思ってしまうので、部屋に盗聴器などがしかけられている、どこかの組織が自分を監視している、などと言いだします。
       
さらに、妄想性障害には、追跡妄想というものがあります。追跡妄想は、誰かに追われていると感じます。たとえば、夫がやとった探偵が自分を尾行していると思い込み、それを振りきるために危険な運転をしたりします。

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