わたしたちは、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚の五感によって、さまざまな現象を認識することができます。五感を刺激するものがないのに、まるで実際にあるように知覚することを、幻覚といいます。
統合失調症においては、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚の五感すべてに、幻覚があらわれます。それぞれ、幻視・幻聴・
幻味・
幻触・
幻嗅、とよばれます。
幻味は、味覚の幻覚になります。不快な味として感じられることが多いそうです。腐った肉のような味がしたり、青酸カリの味がしたりします。口の中になにもなくても、味覚を感じる場合もあります。
幻嗅は、嗅覚の幻覚です。自分から悪臭が漏れていると感じたり、食事から毒の臭いがすると感じたりします。
統合失調症の場合、
幻味と
幻嗅は結びつきやすいものです。とくに食事をしているときには、味覚と嗅覚が同時にはたらきますので、あわせて
幻味と
幻嗅がおこりがちです。
統合失調症においては、他人に毒を盛られているという被害妄想に発展します。
幻触は、体がしびれたり、くすぐったかったりします。さらに、虫がはいずりまわると感じることもあります。これが妄想的な解釈になってしまうと、誰かになでられる、さすられると表現するようになります。