統合失調症には、
心因仮説という仮説があります。
心因仮説のなかでは、グレゴリ-・ベイトソンが唱えたダブル・バインド理論(二重拘束理論)が有名です。これは
統合失調症の原因を、両親との関係や、トラウマ、虐待にあるとするものではりません。
グレゴリ-・ベイトソンが説明したかったことは、トラウマになる家族関係をつくりだす形式的な面なのです。さらに、家族におけるコミュニケーションで「空想と事実をわけるシグナル・そのまま受けとるべき言葉と比喩としての言葉ををわけるシグナル」が歪められて、意思疎通する習慣がつくられていないかということです。
相手からのメッセージが、どういった内容で、どういった目的があるのかという「メッセージの同定能力」があります。こういった、皮肉・冗談・・諧謔・ユーモア・風刺というレベルのメッセージを理解することのできないひとがいることがわかりました。言葉そのままの意味でしかコミュニケーションすることのできない人々や、家族がいることを発見されたのです。
このようなコミュニケーションにかたよりがちなひとは、情緒鈍磨や感情麻痺になりやすいものです。グレゴリ-・ベイトソンは、メッセージの内容を無意識的にとりちがえることで、他人とのコミュニケーションが歪められるとしました。それが、
統合失調症の症状である妄想型精神病や破瓜型精神病をひきおこすのだとしたわけです。
グレゴリ-・ベイトソンによるコミュニケーション理論は、
統合失調症の発症をおもな対象として、実験・診療などで研究されました。
心因仮説でも代表的なものです。